
経理の仕事に興味があるけど、自分に向いているのか分からない…
未経験でも経理になれるとは聞いたけど、実際どうなの?
そんな疑問を持つ20代・30代の方は非常に多く
未経験から経理を目指す人ほど、「向き不向き」が気になるのではないでしょうか。
結論から言えば、経理は限られた特別な人しかできない仕事ではありません。
ただし、どの職種にも共通することではあるとは思いますが
性格や考え方によって「向いている人・向かない人」が存在するのも事実です。
本記事では、実際の経理業務の現場を踏まえながら、以下の内容を解説していきます。
- 経理に向いている人の特徴5選
- 経理に向かない人の特徴5選
- 向いていなくても経理で活躍できる方法
- 向いているか判断するためのチェックポイント
自分に適性があるかを知ることで、後悔しないキャリア選択ができるはずです。
ぜひ参考になりますと幸いです。
経理に向いている人の特徴5選
① コツコツ地道な作業が苦にならない
経理の業務には、日々の仕訳入力や請求書の処理、帳簿チェック、Excelでの帳票管理、経費精算など、地道なルーティンワークが多数あります。
広報・人事採用部門のような華やかさはなく、ひたすら数字とパソコンに向き合う時間が多いため
「集中力を持続できる人」「毎日コツコツ続けられる人」は経理に向いています。
「ルーティンワークばかりで飽きないの?」と思う方もいるかもしれませんが、
このような作業にやりがいや達成感を見出せる人は、経理職で安定したキャリアを築きやすいです。
② 細かいミスに気づける、注意力がある
仕訳の誤りや請求書の数字ミスは、企業の信用に直接影響する重大なトラブルにつながります。
実際に数字の誤りによって、世の中に発表した決算書の内容を修正する必要があり
企業HPで修正のプレスリリース、メディアを通しての謝罪…という事態になりかねません。
そのため、数字や伝票を扱う際には、「桁数が1個多い」「勘定科目の誤り」「消費税額が不適切」といった小さなミスにも気づける注意力・確認力が不可欠です。
一見すると「神経質な人向き」に思えるかもしれませんが、「なんかこの数字おかしいな?」と直感的に違和感を覚えられる人は、大きな武器を持っています。
③ ルールや期限を守ることができる
経理には「月次締め」「○日までに支払処理」「決算報告の提出」など、期限厳守・ルール厳守の業務が多数存在しています。
そのため社会人としては当たり前のことかもしれませんが
期限やルールをしっかり守れる人、スケジュール管理ができる人は、経理の適性が高いといえます。
日常的に「タスクを管理できている」「締切前に余裕を持って動く」などの習慣がある人は、経理職でも重宝されます。
④ 論理的に物事を整理できる
仕訳の処理や帳簿の構成、勘定科目の使い分けなど、経理業務には論理的思考が不可欠です。
といっても、難解な数式を解くような数学力は必要ありません。
大切なのは、「なぜ、この仕訳を作成したのか?会計的にどういった処理をしようとしているのか?」などを論理立てて説明できる力です。
「筋が通っていないと気持ち悪い」と感じる人や、「物事を論理立てて考えることが好き」という性格の人は、経理職に自然と馴染めるはずです。
⑤ 周囲と円滑にコミュニケーションが取れる
「事務職(経理職)=黙々と一人で作業する職種」というイメージを持たれる人も多いですが、
実際には社内の各部門や社外の税理士、監査法人など外部とのやり取りも多く発生します。
例えば、営業部門から請求書の確認依頼や経費精算に関する問い合わせが来たり、総務と給与データをやり取りしたり、経営陣に月次実績報告をしたりする場面があります。
特に決算報告書の作成にあたっては、一定規模以上の企業では監査法人の確認が必要なため
決算内容に疑問点があった際の問い合わせ窓口として、経理が対応するところが多いです。
そのため、円滑にコミュニケーションができる人は経理としての信頼性も高まります。
経理に向かない人の特徴5選
① ケアレスミスを繰り返す
経理の世界では「1円のズレ」すら大問題になる場合もあります。
そのため、「よく数字を間違える」「見直しを全くしないタイプ」の人は経理業務に苦戦しがちです。
ただし、ミスを防ぐ仕組み(チェックリスト、ダブルチェックなど)を意識すれば克服可能です。

特に請求書処理でズレがあると大変です…
原因を特定するのに数日かかることも
② 締切にルーズ、スケジュール管理が苦手
経理業務は、月末・月初・四半期・決算といったスケジュールに沿って進行します。
そのため、「いつもギリギリになってしまう」「締切を忘れがちである」というタイプは、社内の信頼を失いやすくなります。
ただし、ツールで管理する・カレンダーで可視化するなどの工夫で改善可能です。
③ 数字アレルギー・計算が極端に苦手
「数字を見るだけで頭痛がする」「算数が苦手」という方は、経理業務に抵抗を感じるかもしれません。
実際、仕訳や計算、集計などに日常的に関わるため、数字への苦手意識が強すぎると仕事が苦痛になる可能性があります。
しかし、現代の経理は会計ソフトの助けもあり、「暗算力」や「高度な計算力」は求められません。
「数字を見るのが苦にならない」程度であれば十分経理としては業務可能です。
④ 変化のない作業が退屈に感じる
経理は基本的には「変化の少ない仕事」です。
毎月決まったフローで処理をし、決算や申告もある程度ルーティン化されています。
そのため、「毎日違うことがしたい」「刺激が欲しい」という人は、物足りなさを感じることもあります。
一方で、安定感や習熟による安心感を重視する人にとっては、非常にマッチする仕事です。
⑤ チームで協力できない・報連相ができない
経理業務は、一人で完結することはほぼありません。
業務の役割分担や監査対応など、他メンバーとの連携が必要不可欠です。
そのため、「人を頼れない」「人に聞けない」「自分だけで抱え込む」ようなタイプの人は、経理職で苦労することがあります。
向いてない?そんなの関係ない!克服できるポイントも多い
これまで、経理に向いている人・向かない人の特徴を解説してきました。
しかし、ここまで読んで自分に経理は「向いてない」と思って諦めるのは、
少しもったいないかもしれません。
なぜなら、向いていない人の特徴でも少し触れたように
経理に必要なスキルの多くは努力や工夫で身につくものだからです。
特徴 | 克服の方法 |
---|---|
ケアレスミスが多い | Wチェック・自動化ツールの活用 |
締切にルーズ | Googleカレンダー・リマインダーの活用 |
数字に苦手意識がある | 会計ソフト・動画学習で慣れる |
単調作業が苦手 | 月次・年次業務、高度な会計税務スキルで成長を実感しやすい |
コミュニケーションが苦手 | マニュアル対応や定型文活用で補完可能 |
経理に向いているかをチェックする5つの質問
ここで、自分が経理職に向いているかどうか簡単なチェックをしてみましょう!
次の質問に「はい・いいえ」で答えてみてください
- 毎日コツコツとした作業は苦にならない
- 数字を見ていても苦手意識はない
- スケジュール管理は得意な方だ
- 書類やデータの誤字・ミスにすぐ気づく
- 他部署や社外の人とやり取りすることに抵抗はない
「はい」が3つ以上なら、経理職への適性は十分あると言えるでしょう。
まとめ:経理は「向き不向き」を理解すればこわくない
経理に向いている人には共通点がありますが、向いていない人でも努力や工夫で十分に活躍できる世界です。
重要なのは、今の自分の適性を正しく知り、それに合った準備や行動を取ることです。
「向いているか分からないけど、チャレンジしたい」と思った方は、
まずは簿記3級の取得や求人検索・転職エージェント相談など一歩を踏み出してみてください。
向き不向きを知ることは、転職で後悔しないための第一歩です。
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