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経理に向いている人の特徴とは?数学嫌いの現役経理が「本当に効く資質」を解説

経理のリアル

経理に興味はあるけど、自分は向いているのかな…

そう思って、「経理 向いている人」と検索したのではないでしょうか。

きっとあなたは、向いている人の特徴リストを読んで、その中に自分がいるかどうか、確かめたいんだと思います。鏡を覗くように。

でも、ちょっと待ってください。

「几帳面な人」「コツコツできる人」「責任感がある人」。そういうリストを並べた記事は、世の中にあふれています。でも、それを読んで、あなたは本当に「自分は向いている(向いていない)」と、決められましたか。

たぶん、決められなかったと思います。なぜなら、その手のリストは占いと同じで、誰が読んでも「なんとなく当てはまる気がする」ようにできているからです。

だから、この記事は違うアプローチを取ります。

まず、経理の向き不向きにまつわる「2つの大きな誤解」を解きます。そのうえで、現役経理の私が実感している「本当に効く資質」と、逆に「向いていないかもしれない特徴」を、正直にお伝えします。

私は元国家公務員で、未経験・簿記の知識ゼロから、大手メーカーの経理に転職しました。そして、先に言っておきたいことがあります。私は、数学が得意だったから経理になったわけでは、まったくありません。むしろ、その逆です。

その話から、始めさせてください。


この記事を書いた人
うみ

元公務員▶︎未経験・経理
漠然とした将来への不安から、転職を決意🔥
未経験経理職として、大手企業から数社内定獲得🙌

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誤解その1|「数学が得意な人が向いている」は、大きな間違い

まず、一番多い誤解から解きます。

「経理=数字を扱う=数学ができないと無理」。この等式を、頭の中に持っていませんか。特に、文系の人や、数学が苦手な人ほど、これで経理を諦めかけている。

はっきり言います。これは、経理をめぐる最大の誤解です

私自身が、その証拠です。私は大学までバリバリの文系で、数学は嫌いでした。それでも、今、現役の経理部員として働けています。数学が得意だったから経理を選んだわけでは、まったくないんです。

なぜ、数学ができなくても経理ができるのか。理由は3つあります。

一つ目。経理で使うのは、数学ではなく「算数」です。足し算、引き算、掛け算、割り算。日常的に使うのは、基本的にこのレベルです。微分積分も、複雑な方程式も、経理の実務では出てきません。

二つ目。そもそも、計算は電卓とExcelがやってくれます。あなたが暗算で難しい計算をする必要はありません。数字を正しく入力すれば、集計も計算も、機械が正確にやってくれる。むしろ、手計算に頼るほうが、ミスのもとです。

三つ目。経理に本当に必要なのは、計算能力ではなく、「数字と丁寧に向き合える感覚」です。数字がピタッと合うことを大事にできるか。ズレていたら、放っておけずに原因を探せるか。大事なのは、計算の速さではなく、この感覚のほうなんです。

だから、「数学が苦手だから経理は無理」と諦めているなら、それは本当にもったいない。数学の得意・不得意と、経理の適性は、ほとんど関係ありません。文系で数学嫌いの私が言うんだから、間違いありません。

もう少し付け加えると、経理の世界には、文系出身者がたくさんいます。むしろ、簿記や会計は、大学で数学を専攻した人だけの世界ではなく、まったく畑違いから入ってきた人が活躍している分野です。私の周りにも、文系出身、異業種からの転職組は珍しくありません。数字を扱うと聞くと理系のイメージがあるかもしれませんが、実際の経理は、コツコツ手続きを積み上げる、どちらかというと文系的な作業の連続です。

もし過去に、数学のテストで悪い点を取った記憶が、経理への一歩をためらわせているなら。その記憶は、いったん脇に置いてください。学校の数学と、経理の仕事は、別物です。あの頃の数学の点数は、あなたが経理に向いているかどうかとは、何の関係もありません。


誤解その2|「向き不向きは、事前に分かる」も、半分間違い

もう一つの誤解です。

「自分が経理に向いているか、始める前にはっきり知りたい」。この気持ち、よく分かります。テキスト代や勉強時間を投資する前に、適性を確かめたいですよね。

でも、正直に言います。向き不向きが、事前に100%分かる方法はありません。

どんな仕事も、実際にやってみないと、本当に合うかどうかは分からない。性格診断や特徴リストで「向いている」と出ても、やってみたら違った、ということは普通にあります。逆も然りです。

でも、一つだけ、かなり信頼できる「適性チェック」の方法があります。

それは、簿記3級の勉強を、2週間だけやってみることです

これが、経理の適性を測る、最良のテストになります。理由はシンプルで、簿記3級の勉強内容は、経理の仕事の基礎そのものだからです。仕訳をして、帳簿をつけて、数字を合わせる。この作業を実際に体験してみて、「意外と嫌いじゃないな」「数字が合うとスッキリするな」と感じられたら、あなたには素質があります。

逆に、2週間やってみて、「どうしても苦痛だ」「まったく頭に入らないし、面白いと思えない」と感じたら、そのときに考え直せばいい。

テキスト代の数千円は、適性検査の受験料だと思えば、決して高くありません。頭の中で「向いているかな」と悩み続けるより、2週間手を動かしてみる。それが、一番確実な答えの出し方です。

補足すると、この「2週間やってみる」には、もう一つメリットがあります。仮に「向いていた」と分かった場合、その2週間の勉強は、そのまま簿記3級合格に向けた第一歩になる、ということです。適性チェックと、資格取得のスタートを、同時に進められる。つまり、無駄が一切ないんです。「向いているか確かめるため」に始めた勉強が、気づけば「経理への入場券」を取る勉強になっている。試してみて損はない、というのは、こういう意味です。

簿記3級の勉強に少し不安がある方は、こちらも読んでみてください。


現役経理が実感する「本当に効く」5つの資質

誤解を解いたところで、いよいよ本題です。現役の経理として働く中で、私が「これがあると経理は向いているな」と実感している資質を、正直にお伝えします。

教科書的な「几帳面」「責任感」という言葉ではなく、もっと現場のリアルな感覚でお話しします。

数字が合わないと「気持ち悪い」と感じる

これが、一番大事かもしれません。

経理をしていると、数字がピタッと合わないことが、しょっちゅうあります。そのとき、「なんか気持ち悪いな、合わせたいな」と感じられるか。逆に、数字がピタッと合ったときに、「スッキリした!」と気持ちよさを感じられるか。

この感覚がある人は、経理に向いています。数字のズレを放っておけない性分は、経理では立派な才能です

間違いを見つけたとき、嬉しい

ミスや間違いを見つけたとき、「うわ、面倒くさい」ではなく、「見つけられてよかった!」と、少し嬉しく感じられるか。

経理は、間違いを見つけて正すことが、仕事の大きな部分を占めます。だから、間違い探しにやりがいを感じられる人は、経理の仕事が楽しくなります。私は、埋もれていたミスを見つけたとき、ちょっとした達成感があります。

地道なくり返しを「安心」と感じられる

経理には、毎月同じような作業のくり返しが、たくさんあります。

これを「退屈だ」と感じる人もいますが、逆に「決まったことを、決まったとおりにやれる」ことに、安心感を覚える人もいます。私は後者です。地道な作業は、嫌いじゃない。むしろ、ルーティンがあることで、落ち着いて仕事ができます。

派手さより、安定を好むタイプの人に、経理は合っています。

分からないことを、素直に聞ける

意外に思うかもしれませんが、これは経理でとても大事な資質です。

経理は、専門的で複雑な処理が多く、最初は分からないことだらけです。そこで、分からないことを「恥ずかしい」と抱え込まず、素直に人に聞けるかどうか。

経理のミスは、会社の数字に直結します。だから、曖昧なまま進めるより、素直に確認できる人のほうが、信頼されます。プライドより正確さを優先できる素直さは、経理に向いている証拠です。

細かいことに気づける

大きな流れだけでなく、小さな違和感や、細かい数字の変化に気づけるか。

「いつもと数字が少し違うな」「この処理、なんか引っかかるな」。そういう小さなセンサーが働く人は、経理でミスを未然に防げます。細かいことが気になる性格は、日常生活では面倒かもしれませんが、経理では武器になります。


性格だけでなく「暮らしと合うか」で見る視点も大切

ここまでは、性格や資質の話をしてきました。でも、経理の「向いているか」には、もう一つ大事な視点があります。それは、自分の暮らしや働き方と、経理という仕事が合うか、という視点です。

特に、子育てや家庭との両立を考えている人にとっては、性格の向き不向き以上に、こちらが大事かもしれません。

経理の仕事には、はっきりした「繁閑のリズム」があります。月初と月末、そして決算期は忙しくなる。一方で、月の中旬や、決算が終わった後は、比較的落ち着きます。

このリズムは、一見大変そうに見えますが、実は「予定が立てやすい」という大きなメリットでもあります。いつ忙しくなるかが、あらかじめ分かっているからです。「今月は月末が山場だから、その週は家族に協力をお願いしよう」と、前もって段取りができる。突発的に振り回される仕事より、家庭との両立はしやすい面があります。

また、経理は在宅勤務と相性が良い仕事でもあります。パソコンと会計ソフトがあれば進む業務が多いため、近年はリモートワークを取り入れる企業も増えています。子育て中で在宅の働き方を探している人にとって、選択肢が広いのは魅力です。

ブランクがある人も、心配しすぎないでください。経理の基礎(簿記のルールや仕訳の考え方)は、一度身につければ大きく変わるものではありません。ブランクがあっても、基礎を思い出せば、復帰しやすい仕事です。

性格が経理に向いているか。それも大事ですが、「自分の暮らしと、経理の働き方が合うか」という視点も、ぜひ持ってみてください。年齢や働き方の面から経理を考えたい人は、こちらも参考になります。

▶ 簿記2級・未経験の経理転職は何歳まで?元公務員が年代別の勝ち筋を解説

逆に「経理に向いていないかもしれない」特徴

ここまで向いている資質を挙げてきましたが、逆の面も正直にお伝えします。「経理に向いていないかもしれない」特徴です。

ただし、先に大事なことを言っておきます。これらに当てはまっても、「絶対に無理」という意味ではありません。あくまで「ストレスを感じやすいかもしれない」という目安です。読んだうえで、次の章の「切り分け」も、必ず読んでください。

一つ目は、数字を見るだけで強い拒否反応が出る人。数字が苦手なレベルを超えて、見るのも嫌、というほどの拒否感があると、経理の仕事は日々つらくなりやすいです。

二つ目は、決まったルールに従うのが、どうしても我慢できない人。経理は、法令や社内ルールに沿って、正確に処理する仕事です。「ルールなんて無視して、自分のやり方でやりたい」という気持ちが強すぎると、窮屈に感じます。

三つ目は、こまめな確認や見直しが、極端に苦手な人。経理は、チェックとダブルチェックのくり返しです。「一度やったら見直したくない」というタイプだと、ミスが増えて苦労します。

四つ目は、成果を派手に評価されたい人。経理は、ミスなく正確にこなして当たり前、の世界。営業のように「売上を上げた!」と華々しく評価される職種とは違います。目立つ成果で認められたい欲求が強い人には、物足りなく感じるかもしれません。

これらは、あくまで傾向です。当てはまったからといって、諦める必要はありません。次の章で、その理由を説明します。


「向いてないかも」と感じている現役経理のあなたへ

ここは、すでに経理として働いていて、「自分、向いてないんじゃないか」と悩んでいる人に向けた章です。今まさに、月次でミスをして落ち込んでいる人もいるかもしれません。

そういう人に、一番伝えたいことがあります。

その「向いてない感」の正体を、まず切り分けてください

「向いてない」と感じる原因は、実は3つに分けられます。そして、その多くは、適性の問題ではありません。

原因1|習熟の途中である(通過儀礼)

経理2年目くらいで「向いてない」と感じる人は、とても多いです。でも、これは適性の問題ではないことがほとんどです。

理由は、この時期が「業務の全体像が見え始めて、同時に自分の粗も見え始める」タイミングだからです。1年目は無我夢中で気づかなかったミスや課題が、2年目になって見えてくる。それで「自分はダメだ」と感じる。でも、それは成長の証であって、向いていない証拠ではありません。誰もが通る、通過儀礼のようなものです。

原因2|職場に問題がある

「向いてない」の正体が、実は「この職場が合わない」であるケースも、非常に多いです。

教えてくれる人がいない、質問しづらい雰囲気、人手不足で一人に負担が集中している、ミスを責めるだけで改善につながらない。こうした環境だと、本当は経理に向いている人でも、「向いてない」と感じてしまいます。これは、あなたの適性ではなく、環境の問題です。

もし思い当たるなら、経理そのものを諦める前に、「別の職場の経理」を考えてみる価値があります。同じ経理でも、環境が変わればまったく違う、ということは珍しくありません。

見分け方のヒントをお伝えします。「経理の仕事内容そのものは、実は嫌いじゃない。でも、この職場がしんどい」と感じるなら、それは職場の問題です。逆に、「どんな職場でも、経理の作業そのものが苦痛」なら、適性の問題かもしれない。この2つを分けて考えてみてください。前者なら、あなたが変えるべきは仕事ではなく、環境です。せっかく積んだ経理の経験を捨てるのは、もったいない。経理経験者は転職市場で価値があるので、環境を変えるという選択肢は、十分に現実的です。

もし「職場の問題だ」と切り分けられたなら、経験者としてどんな求人があるのか、エージェントに聞いてみるだけでも、視界が変わります。今の職場がすべてではないと分かるだけで、気持ちが楽になることもあります。

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原因3|本当に適性が合っていない

そして、切り分けた結果、「習熟でも職場でもなく、やっぱり経理という仕事そのものが、自分には合わない」と感じることも、あるかもしれません。

それはそれで、大切な気づきです。向いていない仕事を無理に続けるより、自分に合う道を探すほうが、幸せなこともあります。それも、一つの答えです。

大事なのは、「向いてない」という漠然とした感覚のまま、自分を責めたり、勢いで辞めたりしないこと。まず、原因を切り分ける。その多くは、時間が解決する習熟の問題か、変えられる職場の問題です。適性そのものの問題は、意外と少ないんです。


まとめ|「向いている人」を探すより、まず試してみよう

最後に、この記事の要点をまとめます。

経理の向き不向きには、2つの大きな誤解があります。「数学が得意な人が向いている」は間違い。必要なのは算数と、数字と丁寧に向き合える感覚です。文系で数学嫌いの私でも、経理をやれています。そして「向き不向きは事前に分かる」も半分間違い。一番確実な適性チェックは、簿記3級を2週間やってみることです。

現役経理として実感する、本当に効く資質は5つ。数字が合わないと気持ち悪い、間違いを見つけて嬉しい、地道なくり返しを安心と感じる、素直に聞ける、細かいことに気づける。教科書的な「几帳面」より、こうした感覚のほうが、ずっと大事です。

そして、もし今「向いてないかも」と悩んでいるなら、その正体を切り分けてください。習熟の途中か、職場の問題か、本当の適性か。多くは、前の2つです。

結局、「向いている人」のリストの中に自分を探すより、まず簿記3級を少しかじって、実際に試してみるのが一番です。頭で悩む時間を、手を動かす時間に変えてみてください。あなたが経理に向いているかどうかの、一番正直な答えが、そこにあります。

もし「試してみたら、意外と嫌いじゃなかった。経理に進んでみたい」と思えたら、そのときは、次の一歩の記事も用意しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたが自分に合った道を見つけられることを、心から願っています。

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