会計×ITスキル人材が最強な理由【経理キャリアを爆伸びさせる武器】

経理のリアル

経理って、Excelと電卓さえ使えれば大丈夫でしょ?
ITスキル?それはSEとかITシステム部門の仕事でしょ?

「経理にITスキルなんていらない」と思っていませんか?

そんなふうに、かつての私自身は思っていました。

実際、昔ながらの経理部門では、ルーティン作業が大半を占め、IT知識の習得や実践は
「できる人がやればいいじゃん」という扱いにされがちでした。

でも、時代の流れとともに、その価値観は大きく変わりました。

なぜなら、経理業務そのものが、急速に「IT化」されているからです。
クラウド会計ソフトの普及、請求書の電子化やIT推進の法令への対応など…どれをとっても
「ITの知識ゼロ」では、現場の変化についていけません。

そして何より、会計×ITスキルを持つ人材こそが、今まさに経理現場「最強」の存在として評価され始めているのです。

なぜ、最強と言われているのか…結論から言うと、5つの理由が挙げられます。

  1. ルーティン作業が激減→他の業務に時間が使える
  2. IT部門やベンダーとの橋渡し役になれる(プロジェクトでも活躍)
  3. 業務効率化によって周囲から感謝される
  4. 経営視点の資料が作れる→企画職やDX人材へも展望あり
  5. 社内外から「希少人材」として高く評価される

経理業務とITスキルはどう関係してくるの?

それじゃあ、具体的な例を紹介するね!

① 面倒な作業が「ボタン1つ」で終わるようになる

毎月、社員から送られてくる「交通費の領収書」を集めて、1枚1枚をExcelに入力する作業を想像してみてください。
これ、100人分やると仮定したら、何時間もかかる地味で面倒な作業ですよね。

でも、簡単なITの技(たとえばExcelの「マクロ」や「関数」)を使えば、
ボタン1つでまとめて自動で入力・計算ができるようになるんです。

🔍【補足】Excelの「マクロ」や「関数」とは?
→ 簡単に言うと、あらかじめ「こういう動きをしてね」と命令を作っておくことで、ボタン1つでその作業をやってくれる便利な機能です。

② 「人間のミス」がぐっと減る

システムに10万円と入力するつもりが、うっかり1桁多く「100万円」と入力してしまったら、大問題ですよね。

でも、入力できる数字に条件をつけておけば(=入力ルールを設定)、間違った数字を入れたときに「エラー」が出るようにできます。

🔍【補足】これを「入力規則」といいます。
→「このマスには数字だけ入れてください」とパソコンにルールを教える機能です。

③ 「どこに何があるか」すぐにわかるようになる

毎月多くの部署から「売上データ」や「経費データ」が大量に届きますが、
バラバラのExcelファイルで管理されていたら、探すのがすごく大変です。

でも、ITの力を使えば、1つの画面で全部の情報をまとめて見られるようになります。

🔍【補足】これを「データベース」や「BIツール(ビジネス・インテリジェンス)」と呼びます。
→ 難しそうに聞こえますが、要するに「情報を上手に整理して、すぐ見つけられるようにする道具」です。

④ 他の部署と、もっとスムーズに連携できる

新しい会計ソフトを導入するとき、経理部とIT部門で「どんなデータをつなげるのか」話し合う必要があります。

このときに、ITの基本的な用語や流れを知っていれば、「え、それって何のこと?」とならずに会話ができます。
つまり、部署の橋渡し役として活躍できるんです。

🔍【補足】たとえば「API(エーピーアイ)」という言葉。
→「違うシステム同士が、お互いに情報をやり取りできるようにするための“窓口”」のことです。

⑤ 経営者に「わかりやすい資料」が作れるようになる

経営者から「今月はどの事業が儲かったの?」「来月の利益予測は?」と聞かれたとき、
数字ばかりの表ではなく、グラフや色つきで視覚的に伝える資料があると、すごくわかりやすいですよね。

ITを使えば、数字を自動でグラフ化して、パッと見で理解できる資料が作れます。

🔍【補足】「Power BI」「Google データポータル」などがよく使われます。

私が実際に体感した話を紹介します。

ある日、私の会社でクラウド型の会計ソフトへ移行するプロジェクトが始まりました。ベンダーと自社のITシステム部門・経理部門が連携し、導入設定や業務フローの設計を進める必要があったのですが、ITシステム部門に、ITも経理も熟知しているスーパーマンがいたんです。

私は当時、ITのスキルはそれなりにあるだろうと思い込んでいましたが

  • API連携って何?
  • マスタ管理ってどう設計するの?
  • システムの要件定義は?

などの議論に入り込み、議論が白熱してくると全く何を言っているか分からない、という状態になってしまいました

結果として、ITシステム部門側のスーパーマンが旗振り役となり、プロジェクトが進行したので
無事にシステムの稼働までスムーズにたどり着く事ができました。

「ITも経理もわかるって、マジで希少だしかっこいいじゃん」と思ったのを今でも覚えています。

「会計×ITスキル」の経理人材が求められている背景は一体何でしょうか?
ズバリ、時代の変化にスムーズに対応できるのが「会計×ITスキル」を持つ人材だからです。

ルーティン業務の自動化が進んでいる

AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)といった技術によって、経理業務のうち「単純な処理作業」はどんどん自動化されています。

  • 定型的な仕訳の自動登録・自動連携
  • 請求書のOCR読み取り→振込データの作成
  • 各部署への経費精算の督促メールの自動送信

など、以前は手作業だった業務が、ツールを使えば一瞬で終わる時代です。

つまり、「作業するだけ」の経理は、今後どんどん価値を失っていくということです。

IT化の波はもう止まらない

特にインパクトが大きいのが、「会計ソフトのクラウド化」、「インボイス制度」や「電子帳簿保存法」です。
これらは単なる制度改正ではなく、経理の「業務設計」そのものを見直すきっかけになります。

ITスキルってプログラミング技術も必要なの?
私にはそんな難しいことは絶対無理!

そのように不安に思ったあなた、安心してください。

「ITスキル」といっても、難しいプログラミングやシステム開発を想像する必要はありません。
経理職で活きるITスキルは、以下のような実務寄りのスキルです。

  • Excel関数・ピボット・VBAなどの業務効率化スキル
  • RPAツールによる自動化
  • SQLを使ったデータベース抽出や照合
  • クラウド会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)の活用
  • Accessを使ったシステム連携

これらは、「仕組みを理解して使える」レベルでも充分に価値があります
逆に「IT完全初心者」の状態では、ツール導入の際に社内で孤立しがちになります。

ITスキルと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、未経験からでも十分身につけられます

学習ステップの一例

  1. Excelの関数・マクロを極める(YouTube、有料講座)
  2. VBAで日常業務を効率化する(書籍)
  3. AccessやSQLでデータ処理を学ぶ
  4. Pythonで簡単な自動処理に挑戦する

学習のコツ

  • 最初から完璧を目指さない
  • 現場の課題をテーマに学ぶ(例:「定型的な仕訳処理を楽にしたい」)
  • 社内のツールを真似して、作ってみる

特におすすめなのが、「実務で困っていることを、ITで解決してみる」というスタンス。
そこで成功体験が得られると、モチベーションが爆発的に高まります。

ITスキルを持つことで、以下のような道も夢ではありません。

  • 経理マネージャーとして業務改善を牽引
  • 経営企画やDX部門への異動
  • 会計事務所やコンサルへの転職
  • 将来的には独立や副業としてのシステム構築支援

「ただの経理」から脱却し、企業の中核を担う存在になれるのが、「会計×IT人材」の魅力です。

経理は「将来なくなる仕事」と言われがちです。
たしかに、手作業や単純入力はITで置き換わっていくでしょう。

しかし、その流れを理解し、生き残るための武器に変えられる人材は、むしろ必要とされ続けます。
その第一歩が、「ITスキルを学ぶこと」です。

文系でも、未経験でも、IT知識無しからでも遅くはありません。私自身もそうでした。

経理の未来を切り拓きたいあなたにこそ、
「会計×IT」の可能性を、心からおすすめします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました