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会計のITスキルとは?求人票「ITスキル歓迎」の正体と学ぶ優先順位を現役経理が解説

スキルアップ

「経理の求人票を見ていたら、応募条件に『ITスキルのある方歓迎』。……ITスキルって、結局何のこと?」

そこで、手が止まっていませんか。

Excelは、まあ使える。でも「システム」「ITスキル」と言われると、急に自信がなくなる。プログラミングのこと?SQL?どこまでできれば「ITスキルがある」と言えるの?——応募ボタンの手前で、基準の分からなさに戸惑う。その気持ち、すごく分かります。

あるいは、あなたはこういう人かもしれません。「経理はこれからAIを使う側に回れ」という話を読んで納得した。でも、いざ「じゃあ何を勉強すればいいんだ?」となると、Python、RPA、BIツール……候補が多すぎて、本屋で30分迷って何も買わずに帰ってきた。決意はあるのに、入口が分からない。

私は元国家公務員から、未経験で経理に転職した現役の経理部員です。だから、求人票の「ITスキル」が実際どのレベルを指しているのか、そして現場で本当に効くITスキルは何なのかを、等身大でお伝えできます。

先に、この記事の結論を言っておきます。経理のITスキルは、思っているよりずっと現実的です。求人票の「ITスキル歓迎」の正体はほとんどがExcelと会計ソフトで、プログラミングは大半の経理にはまだ要りません。そして、学ぶ順番さえ間違えなければ、遠回りせずに「ITに強い経理」になれます。その相場と順番を、これからお見せします。


この記事を書いた人
うみ

元公務員▶︎未経験・経理
漠然とした将来への不安から、転職を決意🔥
未経験経理職として、大手企業から数社内定獲得🙌

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求人票の「ITスキル歓迎」の正体は、拍子抜けするほど現実的

まず、一番知りたいところからお答えします。求人票に書いてある「ITスキル」「システム経験」が、実際には何を指しているのか、です。

結論から言います。多くの経理求人の「ITスキル」は、Excelがそれなりに使えて、会計ソフトに抵抗がない。これで足りることがほとんどです。

「システム経験」と書いてあると、専門的なIT知識を求められている気がして身構えてしまいますよね。でも、その中身を分解すると、拍子抜けするくらい地に足のついたものなんです。

正体その1|Excelが「業務で使えるレベル」

一つ目は、Excelです。これが、経理のITスキルの主役だと言っていい。

ただし、注意してほしいのが、求められるのは「なんとなく表が作れる」ではなく、「業務で使えるレベル」だということ。具体的には、こういうことができれば、多くの求人で十分に戦えます。

  • SUM・IF・VLOOKUP(またはXLOOKUP)といった、よく使う関数を組める
  • ピボットテーブルで、データを集計・分析できる
  • ショートカットキーを使って、ある程度スピーディーに操作できる

逆に言えば、マクロやVBAが書けなくても、多くの経理求人は問題ありません。それらは「あれば加点」であって、「ないと応募できない」ものではないんです。

正体その2|会計ソフトへの抵抗のなさ

二つ目は、会計ソフトです。

freee、マネーフォワード、勘定奉行、SAP、各社さまざまな会計システムがあります。でも、求人票の「システム経験」の多くは、「何かしらの会計ソフトを触ったことがある」「新しいシステムでも、抵抗なく覚えられる」という程度を指しています。

なぜなら、会計ソフトは会社ごとに違うので、「特定のソフトを完璧に使える人」を求めるより、「どんなソフトでも、慣れれば使えそうな人」を求めるほうが、企業にとって現実的だからです。だから、未経験でも「パソコンでの入力業務に抵抗はありません」と言えれば、それで十分に足りることが多い。

正体その3|プログラミングは、少数派の世界

そして、多くの人が一番恐れているプログラミング。

はっきり言います。プログラミングが必須の経理求人は、少数派です

一部の大手や、経理のDXを積極的に進めている先進的な企業では、PythonやSQLを扱える人材を求めることもあります。でも、それはあくまで例外的なポジション。世の中の経理求人の大半は、プログラミングができなくても、まったく問題なく応募できます。

「ITスキル歓迎」の文字を見て、「プログラミングができないから無理だ」と応募を諦めているなら、それは本当にもったいない。求人票のITスキルの正体は、あなたがすでに半分持っているExcelと、これから慣れればいい会計ソフト。その現実を知れば、止まっていた応募ボタンを、もう一度押せるはずです。


自分は足りている?セルフ判定チェックリスト

正体が分かったところで、「じゃあ、今の自分は足りているのか」をチェックしてみましょう。

以下は、「これができれば、多くの経理求人のITスキル要件はクリアできる」という目安です。

  • Excelで、SUM・IF・VLOOKUP(XLOOKUP)を組める
  • ピボットテーブルで、データを集計できる
  • コピー&ペーストや並べ替えなど、基本操作をスムーズにできる
  • 何かしらの会計ソフト・業務システムを、触ったことがある(または抵抗がない)
  • 新しいツールでも、マニュアルを見ながら覚えていける

このうち、上の3つ(Excel関連)ができていれば、正直、大半の求人では「ITスキルあり」と見なしてもらえます。会計ソフトは、未経験なら「抵抗はない」で十分です。

もし「Excelの関数が怪しい」と感じたら、そこがあなたの伸びしろです。でも、それは応募を諦める理由ではなく、「応募しながら、並行して埋めていけばいい」ものです。次の章で、その埋め方の順番をお伝えします。

逆に、このチェックリストに一つも当てはまらない、パソコン操作そのものが苦手、という場合は、まずそこから慣れる必要があります。ただ、それも数ヶ月で埋められる差です。「一生かかる」ような話ではありません。


何を、どの順で学ぶ?経理のITスキル「優先順位」

ここからは、2人目のあなた——「何を勉強すればいいか分からない」という人に向けた、本題です。

ITスキルを学ぼうとすると、Python、RPA、BIツール、SQL……と、選択肢が多すぎて途方に暮れます。でも、大半の経理にとっての正解は、実はとてもシンプルです。

大事なのは、「何を学ぶか」より「何を後回しにしていいか」を知ることです。順番を間違えて、いきなりPythonから始めると、遠回りになります。現場感のある優先順位を、はっきりお示しします。

第1優先|Excelを、深く

最優先は、間違いなくExcelです。新しいことに手を出す前に、まずExcelを深めてください

なぜなら、経理の実務で圧倒的に使う頻度が高いのがExcelだからです。どんなに高度なツールを覚えても、日々の仕事の中心はExcelであり続けます。ここが盤石になるだけで、日々の作業効率が劇的に変わります。

深め方にも、順番があります。

  1. まず、よく使う関数(SUM・IF・VLOOKUP・XLOOKUP)を、自分で組めるように
  2. 次に、ピボットテーブルで、大量のデータを集計・分析できるように
  3. さらに余裕があれば、パワークエリで、データの整形を自動化できるように

ここで一つ、大事なコツをお伝えします。Excelは「複雑な関数を覚えること」がゴールではありません。むしろ逆で、「いかにシンプルに、ミスが起きにくいファイルを作るか」が本質です。誰が見ても分かる、引き継ぎやすいファイルを作れる人が、現場では一番評価されます。

第2優先|自社の会計システムを、「設定側」から理解する

Excelがある程度深まったら、次は、自分が使っている会計システムを、一歩踏み込んで理解することです。

多くの人は、会計システムを「言われたとおりに入力する」だけで使っています。でも、そこから一歩進んで、「このシステムは、裏側でどういう仕組みで動いているのか」「設定を変えると、何がどう変わるのか」を理解できると、価値が一気に上がります。

制度改正でシステムの設定変更が必要になったとき。新しい集計軸が必要になったとき。こうした場面で、「システムの設定側が分かる人」は、本当に重宝されます。しかも、これは今の職場で、日々の仕事の中で身につけられる。お金も、特別な勉強時間もかかりません。

後回しでいい|プログラミング(Python・SQL)

そして、多くの人が最初に飛びつきがちなプログラミング。これは、大半の経理にとっては、後回しで大丈夫です。というより、まだ過剰投資になりやすい、というのが正直なところです。

もちろん、PythonやSQLが使えれば、できることは広がります。でも、それが活きるのは、扱うデータが膨大な大企業の経理や、経理のDXを主導する一部のポジションに限られます。多くの経理パーソンにとっては、Excelとパワークエリで十分にカバーできる範囲です。

「ITに強い経理になりたい」と思ったとき、いきなりプログラミングスクールに通うのは、順番が違います。まずExcelを深め、次に会計システムを理解する。プログラミングは、その先で「本当に必要だ」と感じたときに、初めて検討すればいい。この順番を守るだけで、無駄な遠回りをせずに済みます。


なぜ今、経理にITスキルが必要なのか

ここまで「何を、どの順で」を見てきましたが、そもそもなぜ今、経理にITスキルが求められているのか。背景も、少しだけお伝えします。

理由はシンプルで、経理の単純作業が、どんどん自動化されているからです。伝票入力や定型的な集計は、これから機械に置き換わっていきます。

でも、これは脅しではありません。むしろ、チャンスです。単純作業をツールに任せられれば、人は判断や分析といった、より価値の高い仕事に集中できる。そのために、ツールを「使う側」に回る力——つまりITスキルが、これからの経理の武器になるんです。

大事なのは、AIやツールに仕事を奪われることを恐れるのではなく、それらを道具として使いこなす側に回ること。その具体的な第一歩が、この記事でお伝えしたExcelと会計システムの理解です。ここを固めておけば、これからの経理として、長く必要とされ続けます。

経理の将来性そのものについて、もっと深く知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。


ITスキルは、転職の武器にもなる

最後に、転職の話も少しだけ。

ここまで読んで分かるとおり、経理のITスキルは、特別な才能ではありません。Excelを深め、会計システムを理解する。誰でも、順番どおりに積み上げれば身につくものです。

そして、この積み上げは、そのまま転職市場での価値になります。「簿記2級を持っていて、Excelも実務レベルで使える」という人は、未経験可の求人でも、経験者の求人でも、確実に評価が上がります。求人票に「ITスキル歓迎」とあるなら、それはむしろ、あなたのExcelスキルをアピールできるチャンスです。

職務経歴書に書くときは、「Excelが使えます」と抽象的に書くのではなく、「Excel(VLOOKUP・ピボットテーブル使用)で、月次の売上データを集計していました」というように、具体的に書くのがポイントです。関数名まで書くと、採用担当者に「この人は本当に使える」と伝わります。

職務経歴書の書き方は、こちらで詳しく解説しています。

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まとめ|求人票のITは怖くない。順番を守れば、必ず身につく

最後に、この記事の要点をまとめます。

求人票の「ITスキル歓迎」の正体は、拍子抜けするほど現実的です。多くはExcel(関数・ピボット)と、会計ソフトへの抵抗のなさで足ります。プログラミングが必須の求人は、少数派。だから、ITスキルを理由に応募を諦める必要はありません。

そして、これから学ぶなら、順番が大事です。まずExcelを深く(関数→ピボット→パワークエリ)。次に、自社の会計システムを設定側から理解する。プログラミングは、大半の経理にはまだ後回しで大丈夫です。

順番を間違えて、いきなりPythonから始めると、遠回りになります。逆に、この順番を守れば、遠回りせずに「ITに強い経理」になれる。そして、そのスキルは、日々の仕事を楽にし、転職の武器にもなり、AI時代にも必要とされ続ける力になります。

求人票のITスキルに怯えていた人も、何を学べばいいか迷っていた人も、やるべきことは見えたはずです。まずは、目の前のExcelを一つ深めるところから、始めてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたのキャリアが、良い方向へ進んでいくことを願っています。

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