私は20代後半、未経験から経理職に転職しました。
学歴は文系で前職はまったくの異業種、スキルも簿記2級を取得したばかりで転職市場的には弱者側。
正直、「こんな自分でも本当に経理職に転職できるのかな…?」と、当時は不安でいっぱいでした。
転職サイトを見ても、どの求人が自分に合っているのかがさっぱり分からず
気が付いたら時間だけがただ過ぎていく…。
そんな中で使ってみたのが「転職エージェント」という存在。
結果として、3ヶ月後には大手企業から数社内定をもらい、年収も前職よりアップしました。
今回は、私が実際に転職エージェントを使って感じたメリット・デメリット・成功のポイントを、
体験談ベースでお伝えしていきたいと思います。
転職エージェントを使おうと思ったきっかけ
新卒で就職活動をした時は、自らでセミナー、説明会やインターンに応募し参加することが当たり前で
同じように「転職活動=一人でやるもの」と思っていました。
そのため転職エージェントは「ハードルが高そう」な存在でした。
でも、実際に自己分析や求人探しをしていく中で、情報の少なさや判断の難しさに限界を感じるように。
求人票の表面的な情報だけでは、「ここは本当に自分に合っているのか?」が分かりませんでした…。
そんな時、たまたまYouTubeで「転職には転職エージェントを使うと良い!」という動画を見て、
「ダメ元で登録してみよう」という気持ちで、ある大手エージェントに登録してみました。
登録から面談までの流れ
登録はとても簡単で、転職エージェントのHPから名前・年齢・経歴・希望条件などを入力するだけ。
その日のうちに担当者からメール連絡があり、数日後にオンライン面談が決まりました。
オンライン面談で話したこと

【うみ】さんのことを色々教えてください!
なぜ、転職をしようと思ったのですか?
担当者の方はとても親身になって、私の話をじっくり聞いてくれました。
- なぜ転職しようとしているのか
- 希望の職種や業界はどこか
- どんな働き方を望んでいるのか(リモートワーク、フレックスなど)
- 現時点のスキル・知識
初回の面談では「現在の転職市場の温度感」や「職種理解」、「業界分析」まで丁寧にサポートしてくれました。
自分の思いを言語化して会話する中で、「自分の強み・弱み・可能性」などを客観的に整理できたのも非常に有意義でした。
求人紹介〜応募までのサポート内容
面談から数日後には、20社以上の求人が届きました。
どれも1度は聞いたことのある企業ばかりで、正直、「え、自分がこんなにも?」と思うほど。
しかもそのほとんどは、転職サイトには出ていない非公開求人。
なぜ、こんなにも求人が多いのかをエージェントに聞いてみると
「簿記2級+社会人経験あり+20代」というポテンシャルで紹介ができる企業が多かったそうです。
書類添削が神レベルだった
求人応募と同時並行で、職務経歴書の作成を行いました。
自分では完璧だと思っていた職務経歴書も、エージェントから見ると「弱い」。
志望動機やアピールポイントを、求人に合わせて論理的に書き換えるサポートをしてもらいました。
添削前:×ふわっとしていて、結局何を自己PRしたいか分からない。
添削後:◎「なぜ経理を目指すのか」「アピールポイントを業務にどう活かすか」が明確に。
この作業だけでも、「プロに頼むってすごいな」と感じた瞬間でした。
面接対策〜内定までのプロセス
面接前には、想定質問リストの共有や模擬面接をしていただきました。
特に「新卒採用面接と経験者採用面接で見られるポイントの違い」を細かく教えてもらえたのが大きかったです。
経験者採用面接にあたっては、以下の点は整理して話せるようにする事はもちろん
- なぜ転職して経理を目指すのか?なぜこの会社なのか?(志望動機)
- 簿記2級の勉強から何を得たか?(行動力)
加えて、前職では何を経験してきて、その経験をどう活かして会社に貢献できるのか(応用力)
という視点が大変重要となります。
私はエージェントと一緒に自身の経験の棚卸し・言語化をしっかり行い、面接対策しました。
そのおかげで、実際の面接では詰まることなく話すことができ、数社から内定を獲得できました。
転職エージェントを使って感じたメリット
私がエージェントを使って特に良かったと感じた点は以下の通りです。
1. 自分の市場価値を客観的に知ることができた
一人で転職活動をしていた時、正直「自分ってどれくらいの年収・条件が妥当なんだろう…?」という不安が常にありました。
特に未経験から異職種(私の場合は公務員→経理)を目指すとなると、自分の市場価値が分からず、「応募してもいいのかな」と二の足を踏むこともしばしば。
しかし、エージェントと面談をする中で、「あなたの経歴ならば、年収○万円あたりが現実的」「この企業は採用に積極的でポテンシャル採用で通過しやすい」といった客観的な評価をもらえました。
これが非常に大きな安心材料になり、自信を持って転職活動を進められるようになったのです。
また、求人の中には、エージェントが「あなたのようなバックグラウンドを持つ人材を探している」と言って推薦していただいた企業もあり、書類選考の通過率もグンと上がりました。
2. 書類添削と面接対策の精度が段違い
転職初期は、自己流で履歴書と職務経歴書を作成し、満足していました。
しかし、エージェントに職務経歴書をチェックしてもらうと、早速次のようなフィードバックがありました。
- 「この実績は数字を入れて定量的にアピールしましょう」
- 「この経験は専門用語が多く分かりづらいので、もう少し噛み砕いて記載し直してみましょう」
- 「前職での経験が会社にどのように貢献できるのか客観的に深掘りしてみましょう」
この添削のおかげで、書類選考の通過率は8割ぐらいでした。
添削が無かったら、きっとこんなにも通過することはなかったと思います。
さらに模擬面接も行ってもらい、想定質問の回答を一緒に練習しました。
模擬面接のフィードバックはとても的確で、「その回答だと要点が伝わりづらいので、結論を端的に話しましょう」といった指摘があり、一緒に回答案を考えてもらうこともありました。
このおかげで、本番の面接では緊張せずに自分の言葉で話すことができました。
3. 応募から内定までの「裏側」を支えてくれる安心感
実は、転職活動でもっともストレスだったのが「企業とのやりとり」です。
面接日程の調整、結果連絡の確認、内定後の条件交渉…本業で忙しい中、これら全てを一人でやるのはかなり大変です。
でも、エージェントが間に入ってくれたおかげで、私は仕事に集中しながら転職活動をスムーズに進めることができました。
内定後の年収交渉でも、「希望額を超えられるように交渉します」といって動いてくれ、結果的に希望通りの条件で転職できたのは大きな成果でした。
転職エージェントを使って感じたデメリット・注意点
1. 担当者によって「質」に大きな差がある
登録したエージェントは私の希望や状況をしっかり傾聴し、条件にマッチした求人を紹介してもらったので、いわゆる「当たり」の担当者だったと思います。
しかし、担当者によっては、「とにかく応募してください」スタイルで、希望や状況にあまり耳を傾けてもらえず、紹介される求人も希望外ばかり…ということもあるそうです。
そのような場合は、すぐに別のエージェントに切り替えをしましょう。せっかくの自分の時間を浪費してまで、嫌なエージェントとお付き合いする必要はありません。
「エージェント=絶対に良いわけではない。担当者との相性がカギ」です。
担当者の変更や複数社登録することで、相性の良い担当者を見極めることが大切です。

相性が合わないな…と少しでも感じたら
すぐに担当者を変えてみましょう!
2. 求人の質やマッチ度にばらつきがある
全体としては満足のいく求人が多かったのですが、時折「これは本当に自分に合ってる?」と思うような求人も紹介されました。
例えば、経理を希望しているのに「別部署への配置換有り」の求人など。「未経験OK」と書いてあっても、実際は実務経験を求められるケースもあり、見極める力も必要だと感じました。
紹介された求人は鵜呑みにせず、自分でも企業研究や口コミ確認をすることが重要です。
3. エージェント主導になりすぎると「主体性」を失う
エージェントは便利な存在ですが、頼りすぎると「任せきり」になってしまい、自分の軸を見失いがちです。
私も一時期、「この人が紹介してくれる求人だからきっと大丈夫」と思い応募したものの、「なぜこの企業を志望したのか?」を考える際に苦労した経験がありました。
また、一気にたくさん求人を紹介されると、どれも条件がよく見えてしまって自分の軸を見失いかけました。
エージェントはあくまでも「脇役」であって、自分が「主役」であるべきです。 主体的に動くことはもちろんのこと、転職において「絶対に外せない条件」と「妥協できる条件」は整理しておきましょう。
転職エージェントを使う際のアドバイス(成功のコツ)
私が実際に使ってみて思ったことをまとめます。
1. 複数のエージェントに登録して「比較」すること
転職にあたっては、複数のエージェントに登録することが一般的です。
それぞれに得意分野があり、対応の仕方も全然違います。
- A社:大手で求人数が多い。情報量は◎だがテンプレ対応気味。
- B社:職種特化で担当者が親身。サポートが手厚い。
- C社:未経験転職に強く、書類対策が丁寧。
企業や担当者によって、「合う・合わない」があり、相性の見極めをするためにも複数登録が推奨です。
初回面談などで相性を判断し、合わないなと感じたら退会してもOK。
2. 希望条件と転職の「軸」を言語化しておく
エージェントとの最初の面談時に、以下のようなポイントを整理して伝えられると、やり取りがスムーズになります。
- なぜ転職したいのか(キャリアチェンジ?働き方改善?)
- 転職先に求める絶対条件と妥協条件(年収、勤務地、社風など)
- 経理職で何を実現したいのか(将来像)
これが曖昧だと、ミスマッチ求人を紹介されやすくなり、無駄な面接が増えるだけです。
「自分は何を求めているのか」を紙に書き出して整理してみることがおすすめ。
3. 面接後のフィードバックを最大限に活かす
エージェント経由で応募した場合、企業側からの面接のフィードバックを得られるという利点があります。
例えば、「志望動機が汎用的で、なぜ自社を志望するのかが弱かった」「もう少し簿記の知識を深掘りして話せると良かった」といった具体的なコメントが届き、それを次回に活かすことで面接力がどんどんアップします。
私も実際に数社から面接で落とされてしまいましたが
「落ちた=失敗」ではなく、次への「成長の材料」として受け取る姿勢が重要です。
まとめ:エージェントは使い方次第で最強の味方になる!
正直、転職エージェントを使わずに転職していたら、
「どこに応募するかすら分からず、ずっとモヤモヤしながらも、結局は現状維持だった」と思います。
- 自分の強みや志望動機を明確にできた
- 市場価値を客観的に知ることができた
- 最終的に納得のいく内定が取れた
これらは、エージェントの支援があってこそ実現できたことです。
「転職活動、何から始めればいいか分からない…」「転職サイトを見てるだけで行動ができていない…」という方にこそ、まずは1社、無料で登録してみることをおすすめします。
情報収集だけでもOKです。行動することで、未来は確実に変わります!
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