
文系出身だけど、経理って無理かな……?
数字苦手だから、やっぱり自分には向いてないかも……
このように一人で悩んでいたりしませんか?
実はこれ、私が経理職への転職を考え始めたときに、何度も何度も考えていたことです。
私はバリバリの文系出身、算数・数学は嫌い寄りで、学生時代も歴史や政治ばかり学んでいました。
新卒では公務員に就職、窓口対応の日々で経理とはまったく縁のない生活を送っていました。
しかし、30歳手前で「専門性のある仕事で手に職を付けたい」と思うようになり、経理転職を決意。
そして現在、未経験からの転職を経て、経理職として働いています。
今回はそんな私の体験を踏まえて、
「文系こそ経理職を目指すべき理由」と、文系出身者が転職を成功させるための具体的なステップをお伝えします。
私の体験談:文系出身・公務員から経理へ
私は大学で政治学を専攻し、安定した職業がいいなという理由で卒業後は公務員に就職しました。
恥ずかしい話ですが、学生当時は簿記3級を取得すると単位がもらえたので、何とか頑張って簿記3級を取得した程度で、就職後も「経理」とは無縁の職場でした。
そんな自分がなぜ経理を目指したのか、背景から簡単にお話します。
経理に興味を持ったきっかけ
公務員の仕事にやりがいを感じていた反面、30歳手前で以下のような悩みが出てきました。
- 「手に職をつけたい」という漠然とした不安
- 新しいことにチャレンジしてみたい
- 自分の市場価値を高めたい
そのとき、たまたまYouTubeで経理の仕事を紹介する動画を見つけて
「専門性があってコツコツ作業も苦じゃないから、わりと自分に向いてるかも?」と気づき始めたのがきっかけでした。
文系の不安とどう向き合ったか?
最初は「簿記とか学生ぶりで忘れた」「仕訳って何だっけ」という状態。
また、ネットで未経験経理の転職を調べている中で、簿記2級以上は必要と聞き
「数字に弱い自分には無理なのでは?」と何度も感じました。
でも、思い切って簿記2級のテキストを買って勉強を開始。
簿記3級の知識もあやふやな中、今まで培ってきた「文系脳」を活かして乗り越えました。
- 暗記が得意だったので、問題出題パターンやよく出る仕訳が覚えやすい
- 会計理論の背景を文章で理解するのが得意
- 「なぜその処理になるのか?」を説明する力が自然と身についていた
簿記2級を取得したあと、転職エージェントを通じて未経験可の経理職に応募。
社会人経験や面接でのコミュニケーション力も評価され、何と大手企業数社から内定をいただくことができました。
文系こそ経理に向いている5つの理由
実際に働いてみて思うのは、経理職には文系出身者が持つ強みが活かされる場面がとても多いということです。
ここでは、私が実際に感じた文系ならではの「武器」を5つご紹介します。
① 論理的な文章力・説明力がある
経理の仕事では、上司、会計士や税理士などに対して「なぜこの処理をしたのか?」を説明する機会がたくさんあります。
文系で培った「文章で伝える力」「理論を組み立てて説明する力」は非常に重宝されます。
私は学生時代からレポートや論文を数多くこなし、文章を書くことや他人に説明することに慣れていたため、経理でのレポート作成や資料説明もスムーズにできています。
② コミュニケーション能力が高い
経理は一見「内向きな仕事」のように思えますが、実際は社内のいろいろな部署と連携する機会が多くあります。
仕訳処理の確認や予算ヒアリング、会計システム導入時の連携など、
「他部署とコミュニケーションが取れる経理」が求められる場面も多いです。
私は前職でも社内の各部署や窓口対応を通して、人と対話することには慣れていたので
数字を用いた説明が必要な場面で、物怖じすることなく活躍の場を見出せました。
③ リサーチ・読解力に優れている
会計処理ルールや税務制度、助成金や補助金の条件など、経理には「制度を正しく読み解く力」も求められます。法律や条文を読むのは文系の得意分野ですよね。
また、読み解いた制度を適用した際の「自社の会計・税務の影響」は何があるのかを
漏れなくダブりなく、分かりやすく整理し説明することが必要です。
さらに、これらのルールや制度は常に変化し続けており
最新の情報を収集するため、情報感度よくアンテナを貼っておく必要があります。
私も前例の無い補助金の会計処理について、検討が必要になったときに、
自ら調べて資料をまとめたところ、「さすがリサーチ力あるね」と上司に褒められた経験があります。
④ 地道な作業にも根気強く取り組める
経理業務はルーティンが多く、他部署と比べて正直「地味だな」と感じることもあります。
ですが、コツコツ進める作業を苦にしないタイプであれば、むしろ心地よく働ける環境です。
文系出身で「一人で黙々と勉強していた人」や「細かい作業でも集中できる人」は、経理の世界に向いています。
⑤ 数字以外の視点を提供できる
数字を扱う仕事だからこそ、「数字以外の要素を見られる人」は重宝されます。
例えば「この数字の背景にあるストーリーは?」「前年・先月と比較して、この数字の変化をどう説明する?」といった論点の答えを推測し、論理立てて説明することは文系ならではだと思います。
経理は「数字を読み解いて、分かりやすい言葉で伝える」という点で、文系出身者の活躍の余地は大いにあります。
文系が経理転職を成功させるためにやるべきこと
「文系でも経理が向いている」と言っても、やはり準備は必要です。
以下のステップを踏めば、未経験からでも十分に経理職を目指せるはずです。
ステップ1:まずは簿記3級を取る(できれば2級も)
簿記は経理の「共通言語」です。
資格があるだけで応募可能な求人が一気に増えるうえ、勉強を通して経理の基礎も身につきます。
まずは、最低限の知識として「簿記3級」を取得しましょう。
余裕があれば、2級も取得すると応募可能な求人がグッと増えます。
簿記取得にあたって、おすすめは以下のような勉強法です。
試験に合格できなくても、学習経験や資格取得の見通しがあればOKです。
- 「みんなが欲しかったシリーズ」や「クレアール」などの教材で学習
- YouTubeやCPAラーニングの無料解説動画を視聴
ステップ2:職務経歴書・志望動機の「言語化」を徹底する
もちろん簿記の資格も大切ではありますがそれ以上に
「なぜ経理をやりたいのか?」を自分の言葉で語れるかどうかがよっぽど重要です。
- 数字を用いて人に何かを説明した経験
- Excelやシステムを使った業務に携わった実績
- 経理への関心が生まれたストーリー
これらを丁寧に言語化して説明できるのが、文系の強み。採用担当に伝わる文章を意識しましょう。
ステップ3:転職エージェントを活用して求人の幅を広げる
文系・未経験でも応募できる経理職は探してみると意外とあります。
ただし、条件や環境が合わないとミスマッチが起こりやすいので、転職エージェントの利用がおすすめです。
- 自分のスキルや経験に合った求人を提案してくれる
- 書類添削や面接対策を無料で行なってくれる
- 企業に直接聞きにくい質問を代わりにしてくれる
- 経理特化の転職エージェントなら、業務内容の理解も深い
私も「未経験・文系・30歳手前」という条件で転職活動をしていましたが、転職エージェントの支援でスムーズに進めることができました。

特に数社から内定をもらった後、内定承諾期間の際に
給与など条件面の疑問をエージェント経由で聞けて良かったです
よくある質問:文系から経理を目指す人の疑問に答えます
Q1:数字が苦手でも大丈夫?
→ 大丈夫です。難解な方程式の答えを出すような機会は無く、会計ソフトやExcelが助けてくれます。
Q2:理系出身者と比べて不利?
→ 不利ではありません。むしろ、伝える力や論理的思考力では文系が優位な場面も多いです。
Q3:未経験で応募できる経理求人ってあるの?
→ あります。転職エージェントに1度相談してみてください。
まとめ:文系こそ経理というキャリアに向いている!
かつての私のように、
「文系だから経理は無理」「数字が苦手だから転職できない」と思い込んでしまい
現状維持になってしまっている人は、すごくもったいないです。
実際には、文系出身者ならではのスキルや視点が経理で活きる場面はたくさんあります。
特にこれからの経理は、ただの「入力業務」で終わることはなく
数字の専門家として、他部署とコミュニケーションを取り、組織に価値をもたらす役割へと変化しています。
「専門性を身につけたい」「将来に備えて手に職を付けたい」――
そんな思いがある方は、ぜひ「文系出身だからこそ、経理に挑戦する」という選択肢を考えてみてください。
次の一歩:何から始めればいいか?
- ✅ まずは簿記3級の取得を目指してみる
- ✅ 転職サイトで「未経験 経理 文系」で検索してみる
- ✅ 転職エージェントに登録して無料相談してみる
あなたの「文系の強み」は、きっと経理の世界で大きな武器となります。
私自身がそうだったように、一歩踏み出すことで未来は大きく変わります。
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