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経理の年収は本当に低い?「平均」のカラクリと、年収を上げる方法を現役経理が解説

経理のリアル

経理って、やっぱり年収が低いのかな…

そう思って、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。

もしかしたら、あなたはもう半分、「経理は低い」と結論を持っていて、それが本当なのかを確かめに来たのかもしれません。

先に、正直な結論をお伝えします。

経理の年収は、「平均」で見ると、確かに少し低めに見えます。でも、それにはカラクリがあります。

経理の年収は、職種そのもので決まるのではありません。①会社の規模と業界、②スキルの階段のどこにいるか。この2つで、大きく変わります。平均が低く見えるのは、階段の一段目にいる人が多いから、それだけなんです

私は元国家公務員で、未経験から経理に転職し、今は大手メーカーで経理をしています。ファイナンシャルプランナー(FP2級)の資格も持っているので、お金の話は、現場感と数字の両面からお伝えできます。

この記事では、「経理は低い」という噂の解像度を上げます。平均という一つの数字を、分布とスキルの階段に分解して、あなたが本当に知りたい「自分はどう動けば年収を上げられるのか」まで、正直に解説します。


この記事を書いた人
うみ

元公務員▶︎未経験・経理
漠然とした将来への不安から、転職を決意🔥
未経験経理職として、大手企業から数社内定獲得🙌

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まず事実|経理の平均年収は、いくらなのか

まず、客観的な数字から確認します。

国税庁の民間給与実態統計調査(2024年分)によると、日本の給与所得者全体の平均年収は478万円です。これは過去最高の水準です。

一方、経理職(統計上は「会計事務従事者」)の平均年収は、経理・会計に特化した転職メディアの分析などによると、全体平均よりやや低めで、ボリュームゾーンは概ね330万〜420万円台とされています。

この数字だけを見ると、「やっぱり経理は低いのか」と感じるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。この「平均」という数字を、そのまま鵜呑みにするのは危険です。

補足すると、経理の年収は、年齢が上がるほど高くなる傾向があります。20代の経理と、50代のベテラン経理では、当然ながら年収が違う。若手のうちは平均より低くても、経験を積むにつれて上がっていく職種なんです。だから、20代の今の年収だけを見て「経理は一生低いんだ」と判断するのは、早計です。

「平均」は、実態を映していない

平均年収という数字には、大きな落とし穴があります。

それは、経理という仕事の中に、年収がまったく違う人たちが、ごちゃ混ぜに含まれているということです。

伝票入力をしている入社1年目の人も、上場企業で決算を締めている10年目の人も、同じ「経理」として平均に含まれる。当然、二人の年収は大きく違います。でも、平均を取ると、その差は見えなくなり、一つの数字にならされてしまう。

しかも、経理は未経験から入る人が多い職種です。つまり、年収の低い「一段目」の人が、統計上たくさんいる。その人たちが平均を押し下げているんです。

だから、「経理の平均年収は低い」は、半分は本当ですが、それは「経理という仕事の天井が低い」という意味ではありません。次に、そのカラクリを詳しく見ていきます。


経理の年収が「低く見える」3つのカラクリ

経理の年収が平均で低く見えるのには、3つの理由があります。ここを理解すると、「低い」の正体が分かります。

カラクリ①|会社の規模と業界で、大きく変わる

同じ経理でも、どの会社で働くかによって、年収はまったく違います。

一般的に、大企業や上場企業ほど年収は高く、中小企業や零細企業は低めになる傾向があります。また、業界によっても差があります。金融、情報通信、電気・ガスといった、そもそも給与水準の高い業界の経理は、当然ながら年収も高くなります。

つまり、「経理だから低い」のではなく、「どの会社・どの業界の経理か」で、年収は大きく割れるんです。同じスキルでも、働く場所を変えるだけで年収が上がることは、珍しくありません。

カラクリ②|スキルの階段のどこにいるかで、別物になる

これが、一番大事なポイントです。

経理の仕事には、はっきりした「スキルの階段」があります。ざっくり言うと、こうです。

一段目は、日常業務。伝票入力、経費精算、請求書処理など。 二段目は、月次決算。毎月の会社の数字を締める仕事。 三段目は、年次決算・税務・開示。会社全体の決算をまとめ、税金の計算や、上場企業なら決算の開示までを担う。

この階段を上がるほど、市場価値は跳ね上がります。同じ「経理」でも、伝票入力しかできない人と、決算をひとりで締められる人とでは、市場での価格がまったく別物なんです。

「経理は低い」と感じている人の多くは、実はまだ階段の一段目や二段目にいる、というだけのことが多い。低いのは「経理だから」ではなく、「まだ階段を上りきっていないから」なんです。

もう少し具体的に言うと、市場で特に評価されるのは、二段目の月次決算から上です。「毎月の決算を、自分ひとりで締められる」というのは、経理として一人前の証明で、ここから市場価値がぐっと上がります。さらに三段目、年次決算をまとめられる、税務申告に対応できる、上場企業の開示業務ができる、となると、求人での提示年収が一段も二段も変わってきます。

逆に言えば、伝票入力や経費精算だけをずっと続けていると、何年働いても年収は上がりにくい。同じ会社に長くいるだけでは、自動的に階段を上れるわけではないんです。大事なのは、「今、自分は階段の何段目にいるか」を自覚して、意識的に上の業務に手を伸ばすこと。その一歩一歩が、年収に直結します。

カラクリ③|未経験スタートの人が、平均を押し下げている

先ほども触れましたが、経理は未経験から入りやすい職種です。

だから、統計には、入ったばかりで年収の低い人が、たくさん含まれています。この人たちが、平均を下に引っ張っている。

裏を返せば、経理は「入り口の年収は低めだが、そこから上がっていく職種」だということです。入り口の数字だけを見て「低い」と判断するのは、階段の一段目だけを見て建物全体の高さを決めるようなもの。実態を見誤ります。


経理の年収を上げる「スキルの階段」

では、具体的にどうすれば経理の年収は上がるのか。上る方向を、はっきりお示しします。

階段を上る|できる業務の幅を広げる

一番王道なのが、担当できる業務の幅を広げ、スキルの階段を上ることです。

日常業務しかできない段階から、月次決算を任されるようになる。さらに、年次決算、税務申告、上場企業なら開示業務まで担えるようになる。上がるほど、「代わりのいない人材」になり、年収も上がっていきます。

そのために有効なのが、資格です。日商簿記2級は経理の基礎の証明になり、その先に、簿記1級、税理士科目、公認会計士といった上位資格があります。上位資格を持つほど、任される仕事の専門性が上がり、年収も大きく伸びます。実際、税理士資格を持つと、年収が大きく上がるというデータもあります。

会社を変える|同じスキルでも高く評価される場所へ

もう一つの道が、転職です。

カラクリ①で説明したとおり、経理の年収は会社の規模や業界で大きく変わります。だから、同じスキルを持っていても、より規模の大きい会社や、給与水準の高い業界に移るだけで、年収が上がることがあります。

特に、経理は「経験者」になると市場価値が跳ね上がる職種です。一度、決算などの実務経験を積めば、それを武器に、より条件の良い会社へステップアップできる。今の会社で年収が頭打ちだと感じるなら、転職で環境を変えるのは、有力な選択肢です。


あなたが今、気にすべきこと

ここまでの話を踏まえて、あなたの状況別に、今考えるべきことを整理します。

これから経理へ転職しようか迷っている人へ

未経験から経理に転職する場合、正直に言うと、初年度は年収が下がることがあります。これは事実です。未経験スタートなので、階段の一段目からのスタートになるからです。

でも、大事なのは、そこで終わらないことです。経理は、経験年数とスキルで、年収が着実に戻り、そして伸びていく職種です。目先の初年度だけで見るか、5年後、10年後の生涯で見るかで、結論はまったく変わります。

私自身、未経験から経理に移るとき、目先の年収より「手に職をつけて、自分の市場価値を上げる」ことを選びました。経理という専門スキルは、一生モノの武器になる。長い目で見れば、その価値は年収にも返ってくると考えたんです。

一つ、判断の目安をお伝えします。未経験転職での年収ダウンは、多くの場合、一時的なものです。経理は経験者になると評価が変わる職種なので、実務経験を数年積めば、下がった分を取り戻し、さらに上を目指せます。だから、初年度の提示額だけで「損だ」と判断せず、「3年後、5年後にどうなっているか」という時間軸で考えることが大切です。目先の数十万円の差より、その先の数十年で得られる専門性のほうが、はるかに大きい。私はそう考えて、飛び込みました。

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今の経理の年収に、停滞を感じている現役の人へ

すでに経理として働いていて、「頑張っているのに年収が上がらない」と感じているなら。その停滞の原因を、切り分けてみてください。

原因は2つ考えられます。一つは、まだスキルの階段の途中で、担当業務の幅が広がっていないこと。この場合は、決算や税務など、より上流の業務に挑戦することで、道が開けます。

もう一つは、会社や業界の給与水準そのものが低いこと。この場合は、いくら頑張っても、その会社にいる限り天井があります。経験を積んだあなたなら、より条件の良い会社へ移ることで、年収が上がる可能性が高い。経理経験者は、転職市場で高く評価されます。

自分の市場価値が今どのくらいか、一度プロに測ってもらうと、「実は今の会社が安すぎた」と気づくことも少なくありません。

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「経理はAIでなくなる」という不安について

年収の話とセットで、「経理はAIに奪われる」という不安を持っている人もいると思います。低いうえに消えるなら、と。

でも、これも正確に理解しておきましょう。

AIや自動化でなくなるのは、経理の中の「入力作業」です。伝票入力や単純な仕訳といった、階段の一段目の作業。ここは、確かに機械に置き換わっていきます。

一方で、残るのは「判断業務」です。この処理が会計基準に照らして正しいか、この数字の背景に何があるか、経営にどう説明するか。こうした判断は、人にしかできません。そして、これはまさに、階段の上のほうの仕事です。

つまり、AIは経理の敵ではなく、階段を上った人にとっては、むしろ便利な道具になります。単純作業をAIに任せて、人は判断業務に集中できる。だから、これからの経理で大事なのは、「AIに奪われる一段目」にとどまらず、「AIが道具になる上の段」へ上ることなんです。

年収が低いのも、AIが不安なのも、根っこは同じ。「階段の一段目にいるかどうか」の問題です。上る方向さえ間違えなければ、経理は、これからも十分に戦える仕事です。

経理という仕事が自分に合うか不安な人は、こちらも読んでみてください。


まとめ|年収は「経理だから」ではなく「階段のどこか」で決まる

最後に、この記事の要点をまとめます。

経理の平均年収は、確かに全体平均よりやや低めに出ます。でも、それは「経理の天井が低い」という意味ではありません。平均が低く見えるのは、未経験でスタートした「階段の一段目」の人が多く含まれているからです。

経理の年収は、①会社の規模と業界、②スキルの階段のどこにいるか、で大きく割れます。だから、年収を上げる方法もはっきりしています。スキルの階段を上る(決算・税務・開示へ)、あるいは、より条件の良い会社へ移る。この2つです。

未経験で転職するなら、初年度は下がることもありますが、経理は経験とスキルで着実に戻り、伸びていく職種です。目先ではなく、長い目で見てください。

そして、「経理はAIでなくなる」という不安も、根は同じ。消えるのは一段目の作業で、上の段に上れば、AIはむしろ道具になります。

年収は、「経理だから」低いのではありません。「階段のどこにいるか」で決まる。だとしたら、あなたがやるべきは、階段を上る方向を見定めることです。その第一歩として、自分の今の市場価値がどのくらいか、確かめてみるところから始めてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたのキャリアが、良い方向に進むことを願っています。

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