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経理のキャリアは、次の一段だけ決めればいい|現役経理が階段の地図を解説

経理のリアル

経理のキャリアプランって、どう考えればいいんだろう

面接で聞かれた。目標設定シートに書かされる。上司に「キャリアプランは?」と言われて、言葉に詰まった。

そんなきっかけで、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。

先に、安心してほしいことをお伝えします。

キャリアプランが描けないのは、あなたの意識が低いからでは、決してありません。経理の「階段の地図」を、まだ見たことがないだけなんです。

地図さえ手に入れば、大丈夫。面接でも、目標設定シートでも、自分の言葉で、ちゃんと語れるようになります。

私は元国家公務員から、未経験で経理に転職した現役の経理部員です。この記事では、私がこれまで働きながら見えてきた「経理のキャリアの地図」を、1枚お見せします。そして、その地図をあなたの状況に合わせてどう使えばいいかまで、正直にお伝えしますね。


この記事を書いた人
うみ

元公務員▶︎未経験・経理
漠然とした将来への不安から、転職を決意🔥
未経験経理職として、大手企業から数社内定獲得🙌

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まず1枚の地図|経理のキャリアの「階段」

経理のキャリアには、実ははっきりした「階段」があります。

まずはこの地図を、頭に入れてみてください。これさえ分かれば、キャリアプランの悩みは、ほとんど解けてしまうんです。

一つだけ先にお伝えしておくと、各段に添えた年数は、あくまで目安です。会社の規模や体制によって、大きく変わります。中小企業や少人数の経理なら、もっと早く上の段に触れることもあるので、数字はあまり気にしすぎないでくださいね。

一段目|日常業務(目安1〜3年目)

まずは、日々の基本業務からのスタートです。

  • 仕訳
  • 伝票入力
  • 請求書の発行・処理
  • 経費精算

この段階でやることは、一見すると地味に見えるかもしれません。でも、ここで経理の基本的な流れと仕組みを体に染み込ませることが、あとあと全部の土台になるんです。焦らず、まずはここを大事にしてほしいなと思います。

二段目|月次決算を締める(目安3〜5年目)

次の段が、月次決算です。毎月の会社の数字を、締められるようになる段階ですね。

  • 試算表の作成
  • B/S・P/Lの作成
  • 減価償却などの処理

「毎月の決算を、自分ひとりで回せる」。ここまで来ると、経理として一人前と見てもらえます。そして、市場での価値も、このあたりからグッと上がっていくんです。

三段目|年次決算・税務・開示(目安5年目〜)

さらに上の段が、年次決算とその周辺の仕事です。

  • 年次決算のとりまとめ
  • 税務申告
  • 上場企業なら、開示業務や連結決算

このあたりを任されるようになると、「この人がいないと困る」という、代わりのいない人材になっていきます。当然、年収も一段と上がっていきますよ。

分岐点|あなたはどっちに進む?

三段目まで来ると、道が2つに分かれます。

  1. マネジメント路線(管理職→経理部長→CFO)
  2. 専門職路線(税務・開示のスペシャリスト、士業として独立)

それぞれ、もう少し説明させてください。

マネジメント路線は、経理部門をまとめる側に回っていく道です。

  • 課長、部長へと昇進
  • 経営陣への報告や提案
  • 最終的には、CFO(最高財務責任者)も

会社全体のお金を見る、経営に近いポジションですね。

一方の専門職路線は、特定の分野をとことん極めていく道です。

  • 税務のスペシャリスト
  • 連結・開示のプロ
  • 税理士や公認会計士として独立

「この分野なら、あの人に聞こう」と指名される存在になれます。

どちらが上、ということはありません。人をまとめるのが好きか、一人で深く極めるのが好きか。あなたに合うほうを選べば、それでいいんです。


【使い方①】面接で「キャリアプランは?」と聞かれたら

ここからは、この地図の使い方をお伝えしていきます。

まずは、未経験で経理の面接を受ける人へ。

「5年後、どうなっていたいですか?」。この質問、経理の面接では、かなりの確率で聞かれます。でも、未経験だと、経理の5年後なんて想像もつかないですよね。私もそうだったので、その戸惑いはよく分かります。

でも、安心してください。さっきの地図さえあれば、ちゃんと答えられます。

私が実際に面接で答えたこと

参考までに、私が未経験で面接を受けたとき、実際にこんなふうに答えました。

「まずは日次の業務で基礎を固めて、月次、四半期、年次と、段階的にステップアップしていきたいです。そして、ゆくゆくは経理のスペシャリストを目指したいと思っています」

特別なことは、何も言っていません。ポイントは、さっきの階段を、下から順になぞっているだけ、ということなんです。

  • まず日次で基礎を固める
  • 次に月次・四半期・年次へ
  • ゆくゆくはスペシャリストへ

これだけで、「この人は経理の仕事をちゃんと分かっているな」「地に足がついているな」と、伝わります。背伸びした立派なプランより、この素直な階段のほうが、ずっと好印象なんです。暗記した模範解答は案外すぐ見抜かれますが、地図に沿って自分の言葉で話せば、それで十分伝わりますよ。

まだ書類選考の段階、という人は、まず職務経歴書からですね。書き方はこちらで詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。

面接でのキャリアプランの答え方に不安があれば、エージェントに壁打ちしてもらうのもおすすめです。面接対策は、エージェントさんの得意分野ですから。

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【使い方②】目標設定シートが埋まらないとき

次は、すでに経理で働いていて、人事考課の「キャリアプラン」欄が、どうしても埋まらない人へ。

毎日の仕事で精一杯で、キャリアプランなんてゆっくり考える余裕なんてない。その気持ち、痛いほど分かります。

でも、ここで身構えなくて、本当に大丈夫なんです。

大層な5年計画なんて、要りません

立派なキャリアプランを、無理にひねり出す必要はありません。必要なのは、たった一つだけ。「次の一段」を決めることです。

たとえば、こんな感じで考えてみてください。

  • 今、日次業務が中心の人 → 「月次決算の補助に入れるようになる」
  • 月次はできる人 → 「年次決算の一部を任せてもらう」
  • 一通りできる人 → 「後輩に指導できるようになる」

階段は、一段ずつしか上れません。だからこそ、5年後の壮大な計画を無理に描くより、目の前の「次の一段」を書けばいい。そのほうが、よっぽど現実的で、上司にも伝わるんです。シートには「次の決算で、月次を一人で締められるようになりたい」くらいで十分。むしろ具体的なほど、評価は上がりますよ。


【使い方③】経験を積んで、次の分岐で迷ったら

月次も年次も回せるようになって、「さて、次はどうしよう」で立ち止まっている人へ。

  • 管理職を目指すべき?
  • それとも、税務や開示のスペシャリスト?
  • 簿記1級やUSCPAを取ったほうがいい?

選択肢が多いと、かえって動けなくなってしまうんですよね。これも、よくあることです。

迷ったときの、3つの判断軸

そんなときは、こう考えると、頭の中が整理しやすくなります。

  1. 人をまとめるのが好きか、一人で極めるのが好きか(管理職 or 専門職)
  2. その資格は、自分の目指す道に本当に必要か
  3. 今の会社で、そもそもその段を上れるか

特に、3つ目が大事です。というのも、今の会社に、あなたが上りたい段そのものが存在しない、ということがあるからなんです。

たとえば、中小企業だと、連結決算や開示業務がそもそもない、というケース。その場合は、その経験ができる会社へ移る、という選択肢が見えてきます。

資格は「目指す道に必要なものだけ」

資格についても、少し触れておきますね。

経理でキャリアアップに直結する資格は、実はそんなに多くありません。

  • 簿記2級 → 経理の基礎の証明(まずはここから)
  • 簿記1級 → 上位経理への王道
  • USCPA(米国公認会計士) → 外資やグローバル志向なら
  • 税理士・公認会計士 → 専門職や独立を目指すなら

大事なのは、自分の目指す道に必要な資格だけを選ぶことです。「経理に関係するから」と、なんでもかんでも取ろうとする資格コレクターは、正直、遠回りになってしまいます。進む道を決めてから、それに必要な資格を選ぶ。この順番が、一番効率がいいんです。

キャリアプランを考えることは、実は転職を考える一歩手前でもあります。今の会社で上れないなら、上れる会社へ。それも、立派なキャリアプランです。自分の経験で、今どの段の求人に手が届くのか。経理特化のエージェントに聞いてみるだけでも、分岐の解像度がぐっと上がりますよ。

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【使い方④】ライフイベントを挟むキャリア設計

結婚、出産、育児。こうしたライフイベントを控えている人の、キャリア設計についてもお話しさせてください。

「産休や育休を挟んだら、キャリアはどうなっちゃうんだろう」。そんな不安、ありますよね。でも、経理はこの点で、かなり心強い職種なんです。

経理のスキルは、消えません

経理の一番の強みは、身につけたスキルを持ち運べることです。

一度覚えた簿記の知識や、決算の経験は、多少ブランクがあっても消えてなくなったりしません。だから、復帰したあとも、キャリアを再開しやすいんです。これは、働くお母さん・お父さんにとって、本当に大きな安心材料だと思います。

大事なのは「中断前に、どの段まで上るか」

一つだけ、頭に置いておいてほしいことがあります。それは、中断する前に、できるだけ上の段まで上っておくと、あとがぐっと楽になる、ということです。

特に、「年次決算の経験があるかどうか」は、復帰後の選択肢を大きく左右します。

  • 日常業務までしか経験がない → 復帰後の選択肢が、少し限られがち
  • 年次決算まで経験済み → 「決算ができる人」として、時短勤務でも重宝される

つまり、ライフイベントを迎える前の今が、実は階段を上っておく大事な時期かもしれない、ということなんです。経理は、忙しい時期があらかじめ読める職種でもあるので、家族と協力する段取りも立てやすい。育児との両立がしやすい仕事だと、私は思っています。


正直に言うと、私もまだ地図の途中にいます

ここまで偉そうに地図を描いてきましたが、正直に打ち明けますね。

私自身、この地図の、まだ途中にいます。

今の私は、月次決算、半期決算、年次決算を、少しずつ任せてもらえるようになった段階です。地図でいうと、二段目から三段目に、そっと足をかけているところ、という感じでしょうか。

正直に言うと、私が目安の年数より少し早く年次決算に触れられたのは、環境に恵まれた面も大きいです。任せてもらえる職場だったから、早めに上の段を経験させてもらえた。つまり、階段を上るスピードって、本人の努力だけじゃなく、どんな職場にいるかにも、けっこう左右されるんですよね。

だからもし、今の職場でなかなか上の段に手が届かないとしても、それはあなたの能力のせいだと決めつけないでください。もしかしたら、環境の問題かもしれない。そのことは、頭の片隅に置いておいてほしいなと思います。

税務や開示、連結決算、そして管理職。この地図の上のほうは、実は私もまだ登りきっていません。だから、そこから先については、尊敬する先輩たちの背中と、信頼できる情報をもとに描いた地図です。そこは正直にお伝えしておきますね。

でも、だからこそ、自信を持って言えることもあります。未経験から始めた私でも、数年で、月次も年次も任せてもらえる段階まで来られました。階段は、ちゃんと上れるんです。一段ずつ、確実に。

目の前の一段だけ考えていたら、ここまで来ました!


まとめ|階段は一段ずつ。次の一段だけ決めればいい

最後に、この記事の要点をまとめますね。

経理には、はっきりした「階段の地図」があります。

  • 一段目:日常業務(仕訳・伝票・経費)
  • 二段目:月次決算を締める
  • 三段目:年次決算・税務・開示
  • 分岐:管理職コース or 専門職コース

この地図さえ持っていれば、キャリアプランは、もう怖くありません。

  • 面接では、階段を下から順に語ればいい
  • 目標設定シートは、「次の一段」を書けばいい
  • 分岐で迷ったら、3つの軸で考える
  • ライフイベントの前は、できるだけ上の段まで上っておく

大層な5年計画なんて、要らないんです。階段は一段ずつしか上れないのだから、次の一段だけ決めればいい。それだけで、あなたのキャリアは、ちゃんと前に進んでいきます。

まずは、自分が今どの段にいるかを確かめることから!

なお、経理の年収も、この「階段のどこにいるか」で大きく変わってきます。年収の面から階段を眺めてみたい人は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたのキャリアが、良い方向へ進んでいくことを、心から願っています。

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